薬膳 味噌

2015.10.06

先日、仕事が終わり家に帰ったら二十歳になる息子が夕飯にと 味噌汁を作ってくれていました。

冷蔵庫に残っていた具材を入れた息子スタイルの味噌汁でした。

冷蔵庫の中はほとんど空っぽだったと思ったのですが、

何を入れたのか聞いたところ 「まず食べてみて」 というので一口。

・・・?

最初は 里芋? でもなかったはず。 もう一度食べるとなんとなく、すいとんのような…

「あ、餃子の皮?」 正解でした。 「へー、やるじゃん」と、息子に感心しました。

薄っぺらいので煮込みすぎると、べちゃっとなりますが、出来立ては美味しくいただきました。

(餃子の皮の他にも、ジャガイモ、ニンジンが入っていました)

 

味噌汁は、古くから日本の食卓にのぼり、味噌の種類も米味噌、麦味噌、豆味噌など、また赤、白、甘口、辛口など、地域によっていろいろな味の味噌があります。

私の実家では、春先に一年分の味噌づくりをしていました。大きな鍋で豆を煮てミンチにして麹と混ぜて、家族総出で作っていたのを覚えています。年中行事の一つでした。

味噌は薬膳の分類でいうと

五味:鹹

五性:寒

帰経:脾 胃 肝 腎

体質:気虚、血虚 陰虚

すなわち、味はしょっぱくて、体を冷やし熱を鎮める作用があります。また、五臓の脾 胃 肝 腎に働き、気虚 血虚 陰虚の体質の方に向きます。陽虚体質でむくみのある方にはあまり向きません。

子どもの頃、夏バテしてへばっていると、母が「味噌汁を食べないからだよ」と、よく言っていました。母が、この薬膳の知識があったかどうかは知りませんが、いわゆるお婆ちゃんの知恵袋的に知っていたのだと思います。

また、やけどをしたときは、患部に味噌で湿布をしていたような記憶があります。

味噌は体を冷やすと言いまし。それでは、冬はどうなの? と思いますよね。

冬は味噌汁に入れる具材を「温性」のものにして調和を保ってください。例えば、ネギやカブ、カボチャなど。

 

息子が作ってくれたお味噌汁は、まさにこの時期にぴったりだったから余計においしかったのかも。

ジャガイモは 平、  ニンジン 温、 小麦粉(餃子の皮) 温  だったのです。

 

つまるところ、体が欲しているものを取るのが一番いいのです。あれもダメ、これもダメでは、ストレスになってしまって元も子もありません。

ですが、欲求のままに取りすぎると過剰になってしまいます。

何事も「いい加減」がよいのです。

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